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バリアフリーと家

歩けない人や歩くのが困難な人のために車椅子が登場してから日を重ねている。今では町や駅で車椅子に乗った人をよく見かけるが、当初の頃のように物珍しげに眺めている人はもういない。まだ完全ではないにしても、外部空間のバリアフリー化は常識になる程に一般化してきた。目の不自由な人のために指で触れたり、音声による表示も広がりつつある。特に交通機関に携わる人達の改善し続ける努力に敬意を払いたい。最近はエレベーターの設置が盛んに行われていて、身体障害者でない人も喜んで利用している。しかし住宅の方にはあまり変化が見られない。車椅子が初めて登場した頃は、斜路を使って家に出入りする、便所や風呂場のつくりようなど、細部にまで亘った改善策が提案されてきたが、家の中の床に段差を設けないところまでの変化しかない。車椅子が回転できる広さや上れる勾配は12分の1以下など、町の空間では容易に出来ることでも、広さの限られた家ではそんな余裕は元々無いから、バリアフリー化は困難なのである。